3・28K-1は無観客試合で開催 東京都の要請受け入れ主催者が通告

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 東京都の小池百合子知事は3月25日に記者会見を開き、3月28日に後楽園ホールで行われる格闘技イベント「K-1 Krush.112」が無観客で行われることを明らかにした。3月22日に埼玉県知事からの自粛要請を無視し「さいたまスーパーアリーナ」で開催されたが、今回はK-1実行委員会は無観客試合とすると、東京都に連絡したという。

■3月25日午前の段階では「調整が終わってない」

東京都の要請を受け入れK-1は無観客試合に決定

 埼玉県の大野元裕知事の自粛要請を無視して開催された3月22日の「K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~K’SFESTA.3~」だが、新型コロナウイルス感染拡大防止に反する開催であるとして、多くの批判が集まった。

 しかし、K-1の中村拓己プロデューサーは3月24日までに今後予定する大会を全て実施する方針であることを、メディアに対して明らかにしていた。

 3月25日午前9時過ぎ、当サイトは東京都総合防災部へ電話で問い合わせ。担当者は「都の施設ではないからといって要望が出せないというわけではありませんので…(中略)…もちろん『やられてしまっては困る』ということで、対応はしているところです」と話していた。

 午前9時の段階では「調整が終わってないので、何もお伝えはできません」と話していたが、その後、事態は急展開したもよう。(参考:K-1中止へ東京都が調整中 3・28後楽園ホール開催は微妙か

 小池都知事の話によると、記者会見の前にK-1実行委員会から「『感染拡大防止の趣旨に沿う』ということで、無観客試合で対応をしていただけるというご連絡があった」とのことである。

■埼玉6500人の観客で開催、東京無観客は政治力の差か

さいたまスーパーアリーナ(埼玉県HPから)

 東京都総合防災部の担当者の話では都は開催の自粛を含め検討を求めていたようであるが、K-1実行委員会側も最大限の譲歩として無観客試合を選択したものと思われる。

 3月28日の後楽園ホールの後も、4月4日に新宿FACE、4月25日に後楽園ホールと3回連続で都内で開催を予定しているが、残る2つの大会も無観客で実施か自粛するものと思われる。

 今回の件は、あらためて都知事の権限の強さを示す結果になったと言えよう。また、埼玉県の大野元裕知事が複数回、自粛を申し入れたにもかかわらずK-1側が6500人を入場させて開催を強行したことを考えると知事の政治力の差も明らかになった。

 特に埼玉県の場合、会場がさいたまスーパーアリーナで県の管理する施設だっただけに、なぜ、会場の使用を止めることができなかったのか、疑問の声が起きても不思議はない。

 埼玉県では開催の停止等について事前に弁護士に相談していたとするが、「さいたまスーパーアリーナ条例」で開催を中止することはできたものと思われるが、弁護士からの話ではできないという回答だったという。(参考:埼玉県知事は条例でK-1開催止められたはず…それなのに「無理です」県庁担当者

■無観客での開催に胸をなでおろす人々

 3月22日の埼玉での大会の後、観戦者で発熱した者があったという報道があった。多くの国民がK-1の開催に対して不安を抱いていたのは間違いない。

 今回の決定に胸をなでおろした人は少なくないと思われる。

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