沖タイ阿部岳記者「天下の公道、貸し切りではない」 基地反対派の不法占拠は?

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松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

松田 隆🇯🇵 @東京 Tokyo🇯🇵

青山学院大学大学院法務研究科卒業。1985年から2014年まで日刊スポーツ新聞社に勤務。退職後にフリーランスのジャーナリストとして活動を開始。

 沖縄タイムスの阿部岳記者が3月2日付けの本紙で「大弦小弦」というコラムを書いている。内容は東京五輪の大会組織委が聖火リレーの動画をSNSに投稿しないように呼びかけ、見つけたら削除を要請するということを批判。その理由が「天下の公道は貸し切りではない」というものである。それなら、沖縄で基地反対派が道路を占拠していることはどうなの?

■SNSへの聖火リレーの動画アップ禁止

基地反対派の道路占拠は?

 阿部岳記者のコラムは、「聖火は『聖』なのか」というタイトル。そこで3月から始まる聖火リレーの動画のSNSへのアップ禁止について「ナチス時代にはなかった放映権ビジネスで、放送局に配慮した」と論じている。

 その上で、「競技会場と違って天下の公道は貸し切りではないし、入場の約束事もない。民間団体である組織委が通行人に指図する根拠は不明だ」とした。

 細かいことを言うようだが、大会組織委は通行人に直接、指図しているとまでは言えないように思う。なぜなら「動画を撮るな」と言っているのではなく、「撮ってもいいが、SNSにアップするな」と言い、アップしたら削除要請すると言っているに過ぎないからである。

 そのあたり新聞に掲載される時点でチェックはないのか不思議に思うが、その点は措いておこう。僕自身、動画をアップするなという大会組織委のやり方には疑問があるからだ。

 それより重要なのは「天下の公道は貸し切りではないし、入場の約束事もない」と阿部記者が言っている点である。

■道路を勝手に占拠し「半分開けてやる」

 ご存知のように沖縄の基地反対派は”天下の公道”を占拠して一般の人の通行を妨害している。記事検索すればいくつも出てくるが、例えば沖縄タイムス電子版2016年9月24日付けで「高江の反対運動、住民苦情に配慮 道路ふさぐ抗議『避けたい』」という記事を掲載している。

「沖縄県東村高江周辺のヘリパッド建設で、工事に反対する沖縄平和運動センターの山城博治議長は24日までに、資材搬入を遅らせるために行っている県道70号封鎖を避けたいとの考えを示した。これまでは市民らの車を県道2車線や高江橋をふさぐ形に並べて抗議していたが、17~20日は1車線を空けていた。」

 信じ難いことに基地反対派が天下の公道を勝手に封鎖・占拠していたのである。それを警察力で排除しない行政にも驚かされるし、その異常さが沖縄の現状なのであろう。

■阿部記者に問う 天下の公道は基地反対派への貸し切りか

 阿部記者に聞きたいが、天下の公道は沖縄平和運動センターへの貸し切りなのか? こうした違法な行為に阿部記者や沖縄タイムスはどういう論調で報じていたのか。記事は道路を封鎖する犯罪者が「片方を開けてやるよ」という内容である。

 記事にするなら、反対派が道路を勝手に占拠する犯罪行為を行っていたが、住民からの声もあって半分、通すことにした。それでも道路を半分占拠する違法な状態は続ける意思を示した、というのが正確な書き方であろう。封鎖そのものが犯罪であり許されないと書かなければ、社会の木鐸としての使命は果たせない。

 東京五輪の大会組織委のやり方を批判するのはいい。しかし、それならば暴力集団による占拠を容認しているかのような報道姿勢を改めてはどうか。そういう二重基準が、心ある多数の国民から信頼されていない原因だということを知るべきだろう。

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