立憲民主党の安住淳国対委員長らが2月4日付けの新聞各紙に対して、論評を書き添えて、国会内の衆院会派控え室のドアに張り出したと伝えられた。こうしたメディアへの論評、ランク付けは本庄保険金殺人の八木茂死刑囚も行なっていた。両者の発想の原点は同じなのであろう。

■安住氏「くず0点」、八木茂死刑囚「マスコミ実名ランキング表」

産経新聞電子版2月4日付け記事から

 報道によると安住淳国対委員長は、「すばらしい!」「くず0点」「論外」などと論評し、事実上のランク付けをしていた。このようなメディアに対するランク付けをしたことで知られるのが、本庄保険金殺人事件で死刑判決が確定(2008年7月17日)した八木茂死刑囚である(再審請求中)。

 本庄保険金殺人事件は、パブを経営していた八木茂が、ホステスと常連客と偽装結婚させ、保険金殺人を実行させたというもので、2人を殺害したとされる。

 この八木茂死刑囚は、逮捕前に有料の記者会見を200回以上開いたことで知られる。その際に、自身が経営する店舗の入り口の近くの壁に手書きで「マスコミ実名ランキング表」を掲げ、ベスト10とワースト10を発表していた(参照:逮捕されるまで有料会見開き続けた保険金殺人犯=東スポweb 2014年5月1日)。

 この点は当時のテレビでも扱われ、新聞でも「スナックの店内に、気に入った記者のランキング表などを張り出し」(産経新聞2008年7月18日付け)と報じられている。

 八木茂死刑囚が自分に都合のいい記者と悪い記者を明確に示したのと、安住国対委員長が考える都合のいい記事と悪い記事を示したのと、発想は同じと言っていい。

■安住氏は八木茂死刑囚の行動を知らないはずがない

 メディアに接する人間は、自分に都合のいいことを書く記者と、意に沿わない記事を書く記者をランク付けして発表したい欲望に駆られるのかもしれない。

 八木茂死刑囚がメディアの会見に応じていたのは1999年夏から2000年春にかけてである。2000年3月に逮捕されており、会見は以後、行われなくなった。

 安住淳国対委員長は1985年にNHKに入局し1993年に退局しているから、八木茂死刑囚を直接取材する機会はなかったようであるが、八木茂死刑囚の逮捕前の有料会見等の行動についてはメディアで派手に報じられていたから、知らないはずはないだろう。

■報道の自由に対する挑戦、与党が同じことしたらどうする?

 埼玉の一介のスナック経営者が記者をランク付けするのと、野党第一党の国対委員長が記事をランク付けするのでは、その重みが異なる。安住氏の場合は「報道機関の報道の自由に対する挑戦」という批判がもっとも的を射るものであると思うが、今回はそれは置いておこう。

 国内政治のキーマンと言ってもいい人物が確定死刑囚とおそらく同じ発想で、同様の行動をしていたことに野党の闇の深さを思う。

 与党が同じことをしたら、どうします? 安住さん。