台風19号は各地に大きな被害をもたらした。長野では千曲川が氾濫し大きな被害が出た。東京でも多摩川が氾濫し、二子玉川付近で道路が冠水している。ところが、日本共産党小池晃書記局長は国民の生命と財産が危機にさらされている時にも「仕事してます」アピールに余念がないようである。視覚障害者のために働いたことをツイッターという視覚障害者には伝わりにくい方法で行う理解に苦しむ行動。緊急時に行った次の選挙向けアピールのような行動に怒りを感じる。

■NHKの報道に「障害者に対する配慮」を要請

日本共産党小池晃氏のつぶやき

 台風19号が東京地方に大雨を降らせて、各河川で大幅に水位が上昇して危険な状態にあった10月12日午後1時過ぎ、日本共産党書記局長で参議院議員の小池晃氏(59)がツイッターでこうつぶやいた。

千葉県の視覚障害者の方から、NHKニュースで避難所について『ご覧の通り』と報道していることについてご指摘がありました。党の対策本部からNHK報道局長に、台風に関する情報提供について、障害者の方に配慮するよう要請しました。

 NHKは避難所の情報を画面で示しただけで、音声で紹介しなかった。目が不自由な方には情報として伝えられないから、報道局長に「障害者のことも考えて放送しろ」と要請したということである。

 それはそれで大事なことなのは分かる。しかし、情報を伝えるにも順番があるし、緊急事態には時間的に制約がかかるという事情もある。NHKとしてもやむを得ない場合には「ご覧の通り」と情報を端折ることもあるだろうし、そもそも視覚障害者の方はラジオという手段もある。災害の報道に忙しい中、政治家が横からあれこれ言ってきたら報道の現場をさらに混乱させるだけのように思う。

■共産党は視覚障害者にツイッターでお知らせするのか

 小池氏の一番の問題は「NHKに要請したことをツイッターでアップする必要があるのか?」ということである。視覚障害者の方の中には、テレビから避難所の情報を得ようとしたが「ご覧の通り」と言われて(それでは分からない!)と思ったのは間違いないと思う。しかし、そういう方は同時に小池氏のツイッターから情報を得ることは難しい(音声で読み上げるアプリケーションを利用すれば可能ではあるが)。

 つまり、目が不自由な方のためにNHKに要請をしたという事実をツイッターでアップしても、目が不自由な方にはそれは伝わりにくいということである。その上、要請した事実を明らかにしても、災害情報を得たいと考える国民にはほとんど役に立たない。大事なのはNHKが時間が許す限り、避難所の情報を音声でも伝えること。小池氏の要請を受けて、そこを変えれば問題は一件落着である。

 それなのに、小池氏はなぜ、この意味のないツイートをしたのか。目の不自由な方のために働いたことを文章で示すということは、まさにNHKが「ご覧の通り」と放送したのと変わらない。結局、彼は次の選挙に向けて「私(たち)はこれだけ災害時に活動しました」というアピールをしたかっただけなのではないかと思う。

 以前にも書いたが、日本共産党はその主張以前に、こういう「人としてどうなんだ」という部分を真摯に反省して自分たちを変えていく努力をすべき。国民に生命の危機が迫っている時に「僕たち仕事してま~す」とアピールする非常識さを感じてほしいものである。