スウェーデンの16歳の少女グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんが9月23日のニューヨークで行われた国連気候行動サミットでの演説と、その後のドナルド・トランプ米大統領とのニアミスの際の不快な表情が大きく伝えられている。彼女の言動、主張する手法は日本でも良く用いられる「子供を使った政治主張」に他ならないと思う。その背後には巨大な政治権力争いが透けて見える。

■ヨットで15日間かけて16歳の少女がNY入り

16歳の女子高生は操り人形?サイト「The Babylon Bee」より

 9月24日の夜のニュースはグレタ・トゥンベリさんの演説を英雄的な行為として扱うものがほとんどであったようだ。16歳にして環境保護活動に身を投じ、激しい言葉で環境保護に消極的な勢力を攻撃する姿はメディアにとって格好の”素材”ということで、重宝されたのであろう。朝日新聞の9月25日付けの社説は「気候サミット 若者の怒りを受け止めよ」とトゥンベリさんの訴えを扱っている。

 この映像を見て「スウェーデンの女の子はすごい」と感じた人は少なくないと思う。しかし、彼女が二酸化炭素を排出しないヨットで15日間かけてニューヨークにやってきたという部分を聞いた時に(え!?)と違和感を覚えた人もまた、少なくないのではないだろうか。

 16歳の少女が一人で大西洋を横断するなど無理な話であり、周囲に彼女をサポートする人たちが多く存在することを示している。それは資金面や航海技術だけでなく、それ以外の部分にも及ぶのは容易に想像がつく。

■黒幕はジョージ・ソロス氏とその影響下にある活動家か

赤い丸がノイバウアー氏(le portail juif fran cophoneより)

 そのあたりを「le portail juif fran cophone」が9月24日付けで興味深い記事を掲載している。「le portail juif fran cophone」とは(フランス語を母語とするユダヤ人のポータルサイト)とでも訳すのであろう。タイトルは「George Soros soutient Greta Thunberg, «activiste du climat»」(ジョージ・ソロスは環境活動家のグレタ・トゥンベリをサポート)というものである。

 ジョージ・ソロス氏は世界的に有名なハンガリー系ユダヤ人の投資家であり、ドナルド・トランプ米大統領と厳しく対立している人物であることは良く知られている。この記事では「グレタは16歳に過ぎず、有名なオペラ歌手で、左翼活動家である母のマーレナ・エルンマン氏が彼女のスタートを助けた」とし、さらにトゥンベリさんのチューターであり、特別なトレーナーとしてドイツ人の活動家の名前を挙げている。それがルイーズ=マリー・ノイバウアー(Luisa-Marie Neubauer)氏(23)である。

 ノイバウアー氏は英語版のウイキペディアで見ることができるが、気候に関する活動家。報道によると彼女はジョージ・ソロス氏が資金提供する団体「ONE」の設立に関わっており、組織の若手アンバサダーであるという。グレタ・トゥンベリさんの活動に常に寄り添い、多くの写真が撮られている。

 既に今年4月25日には「Europe Reloaded」というメディアが「George Soros is backing ‘climate activist’ Greta Thunberg」(ジョージ・ソロスはグレタ・トゥンベリを支援している)という記事を掲載している。内容は「le portail juif fran cophone」と大差なく、「le portail juif fran cophone」がこの記事をベースに書いたと思われる。

■16歳少女の精神的な疾患をも利用したのか?

 こうしてみると、グレタ・トゥンベリさんの背後には巨大な資金を持つジョージ・ソロス氏やその影響下にある環境組織、プロの活動家の存在などが見え隠れする。日本で伝えられるような「16歳の少女の魂の叫び」は実は、環境保護団体や、反トランプ陣営の主張の拡声器の役割に過ぎないのではという疑いが濃厚である。

 しかもトゥンベリさんは精神的な疾患があり、自閉症であることを公言している。この自閉症の特徴として、相互的社会的関係の障害があるという。他人の気持ちを理解できないことはその一つとされると聞くが、そうであれば極めて攻撃的な言葉や、トランプ米大統領に対する不快な表情もその特徴かもしれない。そうした一種の疾患を大人たちが自らの政治主張に利用していたとしたら許し難いことである。

 彼女の精神的疾患を指摘したFOXニュースのマイケル・ノウルズ(Michael Knowles)氏に対して、FOXテレビはすぐに謝罪。以後、ノウルズ氏を起用しないことを明言したのである。

 トゥンベリさんを利用している人がいるのではないかという点は、スイス公共放送テレビ(RTS)が今年8月に直接「あなたが騙され、利用されているという人もいますが」と、問いかけている。これに対してトゥンベリさんは「私が火事を指さして何かしなきゃと呼びかけたとしますよね。周りの人たちは私じゃなくて火事に目を向けるべきだと思うんですね」と答えている。

■「操り人形の糸がはっきり見えた」

 こうした点を踏まえ、「The Babylon Bee」というクリスチャン向けのニュースサイトは9月23日付けで「Marionette Strings Clearly Visible During Greta Thunberg Testimony」(グレタ・トゥンベリの証言の間、操り人形の糸がはっきりと見えた)とダイレクトに報じた。

 記事は記者の皮肉に満ちたものであり、「ある参加者は叫んだ。『ちょっと待って!』。それは操り人形の糸で、サンダーバードみたいなものじゃないか。』などと報じている。

 16歳の少女が訴えるからこそ、影響力がある。こうした手法は日本でもよく用いられている。「保育所落ちた、日本死ね」の話や、東京新聞の望月衣塑子記者を支援するためにたった一人で署名運動に取り組んだ中2の女子生徒の話などである。

 こうしてネットでちょっと調べただけでも、スウェーデンの16歳の少女のバックに、どす黒い大人たちの思惑が透けて見えてくる。彼女を英雄視する日本のメディアは少しは考えて報じたらどうかと思う。