今日は1月5日の朝日新聞社説を見てみよう。タイトルは「『選挙の年』に考える 政治規範取り戻すために」。音声データはこちらから。

 内容は例の如く安倍政権批判で、読んでいると「自民党が負けるような選挙になれ」と言いたいのだろうなと感じさせられる。今年の選挙は統一選と参議院の通常選挙が重なる12年に一度のイノシシ年の選挙で、自民党の地方組織が統一選で疲れてしまい参院選は苦戦すると言われていることを紹介。その上で、こう書いている。

朝日新聞さん、いっそ「同日選はやめて」と頼んでみれば?

 「安倍政権が新年度予算案でバラマキを強め、外交の舞台づくりに余念がないのも、選挙情勢の厳しさを見越しての世論対策に違いあるまい」。

 いきなり、すごい決めつけ(笑)。そういうのであれば、しっかりと根拠を示すべきであるが全く根拠は示されていない。朝日新聞の考えでは、安倍首相がロシアとの北方領土問題を解決すると強い意欲を表明してプーチン大統領と交渉するのも、秋の消費増税を控え財政出動するのも、参院選のためということなのであろう。

 参院選が苦しい時に考えられるのが衆参同日選挙。参院選は通常は衆議院の総選挙より投票率が低く、そうなると組織票を持つ公明・共産に有利と言われる。そこでダブル選挙にして投票率を上げて参院選も勝とうと考えるのである。過去に2度、1980年と1986年に行われ、どちらも与党が大勝した。

 これについて朝日新聞は「政界には、首相が消費増税の3度目の先送りや日ロ平和条約交渉の成果を争点に、衆参同日選に踏み切るのではという観測が消えない」と、何かとんでもないことが行われるような書き方をしつつ、はっきりとこう主張する。「現在の衆院議員の任期は、今年夏の時点で、まだ2年に満たない。首相はこれまで、与党に有利なタイミングを狙った政略優先の衆院解散を繰り返してきたが、解散権の私物化は決して許されない」。

 衆議院の任期は4年だが、任期満了で選挙になったのは1976年のたった1度だけ。それ以外はすべて解散総選挙をしている。これは政権に直結する選挙で民意を問うわけなので好ましい傾向と言えるし、少なくとも内閣が2つ変わったのに選挙をせず、民意を問わなかった民主党政権よりは遥かに民主的。

 そして朝日新聞はこう書いた。「首相はこれまで、与党に有利なタイミングを狙った政略優先の衆院解散を繰り返してきた」と書いているが、自分が不利な時に解散するようなバカな人が総理大臣をやっていたら国民には大迷惑である。そして「解散権の私物化は決して許されない」という意味が分からない。解散権は首相が持つ強力な権限で、日本の三権分立を正常に機能させるための重要な機能。政治家として必要と思う時に行使することを朝日新聞は私物化と呼ぶのか。もはや批判の体をなしていない。

 その直後にはこう書いている。「首相は昨年秋の自民党総裁選で3選された。しかし、これは自民党所属の国会議員と党員・党友による「身内」の信任だ。参院選では、広く国民から審判を受けることになる」。

 広く国民から審判を受けることになるのはいいことだよね? それなら政権の行方に直結する総選挙の方がより審判に適している。それなのに広く国民から審判を受けるための解散総選挙、同日選をなぜ批判するのか? 参議院の選挙は好ましい国民の審判で、衆議院の選挙は好ましくない国民の審判なのだろうか。

 要は朝日新聞は同日選はするな、参院選だけの国民の審判で自民党が負けてしまえ、と言いたいのであろう。もう、はっきりそう書いた方がいいと思う。

 これが朝日新聞のクオリティー。読んでいてバカバカしくなってくるよね。